代表メッセージ

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 私は縁あって、36歳の時に山梨に移り住みました。美しい山々に囲まれた甲府盆地で水晶研磨の仕事に関わるうちに、何故この地に水晶が根付いたのかと考えるようになりました。山梨における伝統産業の歴史と現存する水晶鉱山に興味を持ち、それらを知りたいと思いました。
 そうした中、水晶を産出する特有の地質に恵まれた山梨には、はるか昔より水晶に親しみ、それを産業として成り立たせた多くの方々の営みがあることを知りました。水晶研磨産業は江戸・明治・大正を経て、昭和の時代にピークを迎えます。とりわけ、昭和後期には、日本の経済成長に伴って水晶研磨製品の需要が高まり、製造地を韓国や中国に移す動きが加速しました。実際に私も、この時期は外国との仕事を多く扱っていました。さらに、豊かさの象徴であるジュエリーが普及し、水晶研磨産業から発展したジュエリー産業は一時3兆円規模にまで広がりました。しかし、そうした流れにより、山梨でものを作るという光景がほとんど見られなくなりました。
 このままでは永く受け継がれてきた伝統技術が喪失してしまうと気づき、遅ればせながら、2004年に職人たちの団体「山梨県作り手の会」を起ち上げました。それを母体とし、2009年にNPO法人山梨水晶会議が設立されました。また、その頃からインターネット等で山梨の水晶が売買されていることを知り、貴重な資源が盗掘されている現状を憂う気持ちも強くなりました。

 他県にはない山梨の水晶を活かして、地域の活性化を図っていきたいと考え、賛同してくれる方々と活動を続けています。一人の力は小さいですが、多くの方々と力を合わせ、自然の大切さやそこで生み出される資源の貴重さを知っていただく活動を、一歩一歩進めていく所存です。
 歴史から学ぶこと、また現状を正しく知ることを通して、山梨の水晶の素晴らしさを実感していただき、一人でも多くの方が当法人に参加されることを切に願っています。

会長 宮川 守