鉱物収集と盗掘に関する考え方

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鉱物の愛好と盗掘は別

 当法人では、鉱山跡の調査を行っており、盗掘について問題視しています。このために、当法人が、鉱物収集自体についても否定的に考えていると思われる方が一部いらっしゃるようですので、鉱物収集と盗掘についての考え方を整理しておきたいと思います。
鉱物収集自体は、良い趣味であり、楽しいものです。当法人にも鉱物収集の愛好家もおります。できれば、他の多くの愛好家の方々とも連携を取って行きたいと考えています。しかし、鉱物の愛好と盗掘は別物であり、盗掘は行ってはいけないことだと考えます。

鉱物収集好と盗掘の違い

 では、一般の鉱物収集と盗掘では何が違うのでしょうか。近年趣味が高じて社会に迷惑をかける行為が散在しています。たとえば、鉄道マニアが写真を撮るために線路内に入り電車を止めてしまったり、カメラマンが写真を撮るために私有地に入り所有者に迷惑をかけるなどの行為です。本人は、自分の趣味のために周りが見えなくなっているのでしょうが、周りの人々や社会に迷惑をかけています。そのためにかえって、同好の愛好者にも誤解や偏見を与えてしまい、傷つけています。鉱物収集でも同じです。一部のマナー違反の人の行為が、健全な趣味を貶め、大切な資源を消失させてしまっています。私利私欲のために、未来に引継ぐべき公共の財産が奪われてしまっているのです。盗掘とは、鉱物収集のマナーを守らず、自然破壊をもたらし、公共の財産とすべき資源を私物化する行為と考えざるを得ません。

盗掘の具体例

 具体的な盗掘の例を挙げてみましょう。乙女鉱盗掘例山を始め多くの場所は、国立公園や水源地であるために保護されています。国立公園内は、土石の採取は規制されており、水晶を掘るなどの行為はできません。たとえ私有地であっても、所有者の許可なくして採掘などの行為は許されません。過去には、私有地に所有者の許可無く立ち入り、重機までも用いて採掘を行ったために、所有者が入山を禁止せざるを得なくなった例もあります。
また、木の根元を掘り返してそのままにしておくので、木が枯れたり倒れたりする原因にもなっています。坑道周辺を掘るために、坑口の崩壊が進んでしまった例も多数あります。
当法人では、鉱山調査をする場合、該当の行政官庁に申請し、許可を受けて調査しています。

調査の目的

 当法人が鉱山跡を調査しているのは、自然保護・産業遺産として価値あるものと考え、現状を把握するためのものです。将来的には、ジオパーク等として、多くの人が身近に触れて欲しいと考えています。それは現地で見ることが、より価値が高いと思えるからです。
また、歴史ある山梨県の水晶研磨の原点に水晶採掘があったわけで、近代産業遺産としても保護活用していきたいと思います。一部の盗掘者に現状が荒らされている事態を憂慮しつつ、多くの人が素晴らしい自然にふれる機会を作りたいと考えています。